独立起業したのは「自分の思うラフティングツアーをやりたい」という気持ちから。でも大きな決意というよりは「とりあえずやってみよう」という感じでした。ここは都会よりも家賃が安く、固定費があまりかからないのでリスクは少ない。挑戦しやすい環境なんですよ。僕らのようなレジャー産業は、周囲の人に「きちんとした仕事」とは思ってもらえないことも多い。そこを変えたい、という気持ちもありましたね。

この地域で暮らしている人は、複数の仕事をしている人が多いんです。でもそれがリスクヘッジにもなる。僕も冬は林業やスキー場の仕事などを経験しました。例えば、林業の経験はアウトドアパークを誘致するときにとても役立った。「職業は一つ」という固定観念を取っ払って、複数の仕事を経験することで、発想も広がって、いろんな人に出会うこともできる。やれば意外と、どうにかなるし、何でもできるものですよ。