井下 奈未香さん
徳島県三好市は隠れた酒処で毎年2月には新酒を味わえる四国酒まつりも開催されている。そんな三好市池田町のまちなかに新しくワインの醸造所がオープンし、注目されている。営んでいるのは、結婚をきっかけに2014年に奈良から移住された井下奈未香さん。ワインづくりを始めたきっかけや想いなどお話を伺った。
地元の奈良でワインとの衝撃的な出会いをしてから、ワインバーで働くことを決め、ソムリエの資格も取得。ワインの魅力にどんどんはまっていきました。
6年ほどそのワインバーで働いていたんですけど、三好市出身の人とご縁があり、結婚を機にこちらに移住しました。
住む環境が変わると人生がガラッと変わるし、その前に自分の生き方を見つけておかないと移住できないと考えていました。それが私にとってはワインを作ることだった。奈良にいた時からやりたいと思っていましたし、どこに行ったとしてもワインは作っていたと思います。三好市でワインづくりをすることは夫も応援してくれました。
一番苦労したのは農地探しです。原料のぶどうから作りたかったので農地を探したのですが、最初の畑がなかなか見つからなかった。やっとのことで夫の遠い親戚の方からお借りできました。まず一年きちんと栽培しているのを見てくれて、畑を使っても良いという人が徐々に増えてきました。今では圃場は6ヶ所になりました。まだまだ拡大していきますよ!
三好市でワイン用ぶどうを栽培している人はいなかったのですが、年間降水量や日照時間を見ても無理ではないと判断しました。まず始めに山間部に適していて病気にかかりにくい品種を選びました。次に自分が飲みたい品種、一番難しいとされるピノノワールを植えました。先輩方にはやめておけと言われたのですが、わりと順調に育っています。
三好市の環境は程よく寒暖差や乾燥があってという感じなので、バラエティ豊かなワインができる地域なんじゃないかな。ワインは農作物なので、同じ品種のぶどうでも地域によって味が変わったりします。愛情をこめてぶどうを育て、三好市への想いを反映させられるようなワインを作っていきたいです。ワインは生き物なので一期一会です。タイミングによって味が変わってくる、そこが一番の魅力。人との出会いと似ています。人と関わるようにワインと関わってくれたら面白いですね。
ワインづくりは奥が深すぎて終わりも正解もありません。とんでもない道に踏み込んでしまったと思いました。でもワイナリーができるまで、信じられないくらいたくさんの方が関わってくださっている。それを励みに頑張っていけています。
実はワイナリーは私の夢の半分。もう半分は女性の自立支援施設を作りたい。いろんな事情があって生きづらさを抱えている方たちの社会支援を行いたいんです。引き続き自分の夢をこの場所で叶えていこうと思っています。
Natan葡萄酒醸造所
TEL:0883-87-8688 FAX:0883-87-8689
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まるだい製菓
第一号のぶどう畑がある三野町で60年続く老舗の和菓子屋さん。 冬期限定の「いも餅」がとにかくおいしい!こちらに来て感動した味。鳴門金時を使用した優しい甘さで、赤ワインに合います。
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heso salon
Natanのすぐ近くにある四国の食材を使ったメニューが豊富な飲食店。祖谷のジビエや半田そうめんを使った創作料理が美味しいです。Natanセレクトのワインも置いています。2階は宿泊もできるので、池田に滞在する方にもおすすめ。
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諏訪公園の桜
徳島県西部の桜の名所で公園内に100本のソメイヨシノが植えられています。 桜の時期はとても綺麗で、夜はライトアップされ、夜桜も楽しめます。 徒歩で行ける距離なので、お散歩がてら桜を見てリフレッシュできます。
イチゴワイン「高原の煌」の紹介
お隣の東みよし町で作られた「水の丸夏秋イチゴ」を使用し、地元の農業高校である池田高等学校三好校が開発したイチゴの風味が残った甘口のワインです。 地域の特産品と地元の高校生がコラボした他では手に入らない商品。 こちらのワインはふるさと納税の返礼品とNatan葡萄酒専門店でのみのお取り扱いです。 ご購入希望の方はふるさと納税の専門サイトからお申し込みください。